はじめに
YOASOBIは4月13日から22日にかけて、Coachella 2024をはじめとするアメリカツアーを敢行。
サンフランシスコとロサンゼルスでは、POP OUTツアーで話題となった3D効果を取り入れた斬新な演出等で、初の単独ライブを成功させました。
日本のファンも注目していたアメリカでの観客の反応は、熱狂的かつ多様でした。
プレセール開始数分でチケットが売り切れた単独ライブの熱狂的なファン。
SNSで積極的に発信する個性的な、そして音楽フェスならではの自由な雰囲気を楽しむCoachellaの観客。
様々な層がYOASOBIのパフォーマンスに魅了されました。
2週間にわたるCoachellaのライブ配信では、YOASOBIのステージはもちろん、他のアーティストのステージも多数視聴することができました
今回レポートでは、忙しい皆さんの代わりにCoachellaの大部分の時間を観ることが可能だった著者が、Coachellaと単独ライブそれぞれの詳細な様子と、アメリカでの観客の反応を余すことなくお伝えします。
単独ライブの観客の熱狂的な盛り上がり、SNSでの好意的な発信、そしてCoachellaという大舞台での堂々としたパフォーマンス。YOASOBIのアメリカツアーは、まさに圧巻の一言でした。
最後までお読みいただければ、YOASOBIのアメリカ公演がどれほどの成果を上げたのか、共感いただけると思います。
4月13日(以下全て日にちは日本での観た日にちにあわせる) Coachella 1週目
セットリスト Coachella1週目
- 夜に駆ける
- 祝福
MC 完全英語 アメリカ公演中は一貫して - セブンティーン
- Biri-Biri
- たぶん
- 勇者
- 怪物
- 群青
MC - アイドル
パフォーマンスの模様
YOASOBIが初めてCoachellaの舞台にたった4月13日は、1週目の1日目金曜日でした。
Coachellaは基本的に同じアーチストが2度出演します。金曜日、土曜日、日曜日の週末3日間にライブを2週に渡って行います。1週目と2週目に同じ曜日に出演します。
CoachellaはYouTubeと契約して、ライブストリーム中継を今年も行いました。
メジャーなアーチストが出演する8つの大きなステージを6つのチャンネルでライブ中継(一部録画)しました。著者はパソコン2台で各ステージをザッピングしながらYOASOBIの登場時間まで待ちます。
YOASOBIが出演したのは、ステージの大きさでは4番目で満員になると5千人くらい観客が入る、テント会場のMOJAVEステージでした。
MOJAVEステージのYOASOBI出番の2組前の出演者は著者がライブ動画を観たことがある『The Japanese House』でした。(名前の由来はメンバーの故郷の建物から付けた、イギリスのバンド)
ボーカルの声が動画と比べて聴こえづらく、パフォーマンスの慌て具合をみると明らかに機械トラブルの様子だったので、YOASOBIのときは大丈夫であった欲しいと願っていました。
そして待ちに待ったYOASOBIの登場に会場も大歓声で迎えていました。とにかくテント会場に入り切れない観客も多数いて、アジア系の観客が3割ぐらいでとにかく若いひとが目立ちました。
中に入れない観客も外で音を聴いている光景が映っていました。
楽曲は全て日本語で歌唱して、ikuraさんのMCは全て英語で行い、違和感なくこなしていました。
やはり心配した機械トラブルがあって音が悪かったです。特にikuraさんのボーカルの声が小さくリズム隊の音がいつも以上に目立っていました。
Coachellaのライブでは、他の海外公演と比べてシンガロングが少なかったのですが、観客の熱狂的な歓声や拍手のおかげで、とても盛り上がりました。観客の熱意がステージを盛り上げてトラブルを助けてくれた、そんな印象的なライブでした。
このワンステージトータルとして初出演の爪痕は残せたと日本の地で目撃した一人として証言できます。
4月15日 Coachella 88RISING
YOASOBIのパフォーマンス曲
- たぶん
- アイドル 新しい学校のリーダーズとの共演
88RISING STAGE 全体をみて
88RISING FUTURESステージは、アジアの才能豊かなアーティストたちを紹介し、東西の文化の架け橋となることを目的としています。
1時間ほどの88RISINGのステージの持ち時間で7,8組の出演が告知されていたので、1組当たり2曲か3曲くらいでYOASOBIもそれぐらいと予想していました。出る順番も始まる前に色々想像しました。
1曲は「アイドル」を誰かと共演で、あと1曲2曲色々想像していましたが、海外人気がある曲とはいえ「たぶん」は予想外でした。
ステージが始まり、トップはTiger JK とYOONMIRAEの韓国ラッパー。息のあったラップで会場を盛り上げたのは夫婦なら当然でしょうか?
続いてはやくもYOASOBIが登場しました。静かな「たぶん」から世界的大ヒット曲の「アイドル」を続け、途中から新しい学校のリーダーズが登場してダンスパフォーマンスで共演最高に会場を沸かせました。
YOASOBIが2曲で出番を終えた後は、新しい学校のリーダーズのソロパフォーマンスから最後の曲でAwichが登場してラップで参加しました。
Awichのステージはラッパーの仲間が次々と登場してラップバトルを行う。
続いてNumber_iが登場、海外ライブ初出演と思われないほど堂々としたラップとダンスで感心しました。最後にジャクソン・ワン が飛び入りでダンスに加わって4人でダンスパフォーマンスでしめます。
続いて韓国のシンガーソングライターBIBIが登場して可愛いポップソングを披露ここでもジャクソン・ワンが登場しました。
最後に中国のトップアーティストでXin Liuが登場、前列に地蔵のようにいた青いアイテムをもった観客たちはまさかの彼女目当てで驚きました。
88RISINGの前の出演の『Taking Back Sunday』のボーカルが前列観客のノリの悪さに切れていて、日本からの観客が地蔵していたのかとその時は思っていましたが違っていました。
無実の日本のファンへ「ソーリー」
まあ何はともあれステージは盛り上がり、その一員となったYOASOBIは、海外進出のきっかけになった88RISINGに義理を返した出演になったと言えるでしょう。
4月19日 ロサンゼルス SHRINE EXPO HALLでの単独公演
セットリスト
- セブンティーン
- 祝福
- ハルジオン
- 好きだ
- あの夢をなぞって
- たぶん
- Biri-Biri
- ミスター
- もしも命が描けたら
- 優しい彗星
- ツバメ
MC - アイドル
- 勇者
- 怪物
- 群青
- HEART BEAT
アンコール曲 - 夜に駆ける
公演模様
会場
- シュライン・オーディトリアム&エクスポホールのエクスポホール (5,000人収容)
- 3D演出のため、舞台設定のしやすい会場を選んだ可能性が高い(エクスポホールを機材納入が行いやすいとの評判がある)
- 前日の初音ミクのライブは伝統的で6,000人収容人数のオーディトリアムで行っているので、初音ミクが格上と言うよりも演出上の理由であろう
ライブ構成
- 直近の国内Zeppツアーをそのままアメリカに持ち込んだような構成
- 3D演出は会場の規模的に全ての席で観られたかは不明(国内Zeppは最大キャパ3,000ほど)
- セットリストはPOPOUTツアーとほぼ同じ
MC
- Ayaseさんが英語メッセージを読む (アジアツアーの頃より少し上達している)
- ikuraさんもほぼ英語で会場を煽っていた。途中のMCではメッセージを読む (伝えたいことを文章で読むスタイル)
盛り上がり
- 中盤以降の「アイドル」、「勇者」、「怪物」の連発で会場は大いに盛り上がる
- 群青とHEART BEATは観客に歌ってもらうパートあり、そこそこ歌ってもらえていた
その他 トピックス
- いつものように開演前にAyaseさん作の会場BGMで期待感を高める
- 「セブンティーン」、「祝福」と続く出だしは攻撃的に感じた
- 「Biri-Biri」から「ツバメ」までの5曲は日本のPOPOUTツアーで行った3D演出を再現
- 現地の反応は下でまとめて
著者の感想(ファンカムなど見比べて)
- 約90分のライブだったが、最後まで飽きさせない構成
- どの場所、どの会場でも観たら感じるのだが終わりの挨拶も丁寧で気持ちよかった
現地の声 SNS等の感想集
- LAでのYOASOBIは最高だった、彼らがまた戻ってくるのが待ちきれません
- うわー、また叫びまくっちゃったよ(笑)!3Dメガネを着用するように言われたんだけど、3D効果がすごくすごかった!ikuraの英語は本当に上手で、もう最高!Ayaseも素晴らしかったよ!
- ホールはひどくて、人々の体臭がして、バンドはよく見えなかった。でもそれ以外はいつものようにYOASOBIのパフォーマンスは素晴らしかった
- 2024年最初のコンサートは素晴らしいスタートを切りました。LAでのYOASOBIのコンサートは素晴らしかったです。
彼らのパフォーマンスはとても楽しかったです。観客も素晴らしかったです。またJ-POPのコンサートが見られて本当に嬉しいです. - YOASOBIはすごいライブをやったね
- YOASOBIのショーは素晴らしかった、3Dメガネのエフェクトはすごくクールだった
- YOASOBIのライブ後にNHKからインタビューを受けたので、今からチェックします
- 人生最高の時間を過ごしました。来てくれてありがとう!
- yoasobi のライブは最高だ、ikuraのボーカルは録音と同じくらい素晴らしく、ビジュアルは素晴らしかった。彼らはセットの一部で私たちに3Dメガネをくれましたが、私はびっくりして顎が落ちてしまいました
- 観客は日本とは違います。指示されない限り、歌っている間に拍手したり手を挙げたりする人はほとんどいません。でも、ペンライトを持っている人はすごく元気でした!
感想のなかで著者が気になったのは、NHKのインタビューを受けた観客がいたことです。後日NHKでYOASOBIの海外ライブを特集した番組(それに近い形の)が放送されると予想しておきます。
4月20日 Coachella 2週目
セットリスト
- 夜に駆ける
- 祝福
MC
- ミスター
- Biri-Biri
- たぶん
- もしも命が描けたら
- 勇者
- 怪物
MC
- アイドル
パフォーマンスの模様
- 2週目は機材トラブルもなくYOASOBI自身も満足なパフォーマンスができた手ごたえがあったはずです
- Coachellaの2週目はチケットSOLD OUTしていなかったがYOASOBIだけでなく全体的に観客は盛り上がったように観えました
- この4月20日で今回のアメリカ公演4ステージ目でikuraさんの英語が現地に馴染んできていた
- 演出的には1週目と同じだったので省略します
YOASOBI以外著者のが観て良かったアーチスト等
ヘッドライナー3組
- Lana Del Rey
- Tyler, The Creator
- Doja Cat
3組とも油っぽかった、7時間ぐらい各ステージザッピングして音楽浴びた後に大演出の1時間半はお腹いっぱいになった。
自分好みの音楽ではなかったのもある、もちろん悪い音楽とは感じなかったが
3組のなかでは、多分一番自分好みの音楽であるTyler, The Creatorのパフォーマンスを万全の体調のときに観たらどうか機会があったら確かめたい。
4月22日 サンフランシスコ THE WAFIELD単独公演
セットリスト
- セブンティーン
- 祝福
MC - ハルジオン
- 好きだ
- あの夢をなぞって
- たぶん
- Biri-Biri
- ミスター
- もしも命が描けたら
- 優しい彗星
- ツバメ
MC - アイドル
- 勇者
- 怪物
- 群青
- HEART BEAT
アンコール - 夜に駆ける
公演の模様
サンフランシスコの名門劇場、ザ・ウォーフィールドで行われたライブは、まさに華麗なステージと熱狂の夜と言えるでしょう。
現在は治安が悪い地域と知られる場所にある劇場でしたが、現地では開演前から大行列ができており、周囲のそんな不安も吹き飛んでしまうほど。
会場の規模や音響は、日本のZeppツアーと似ていたようで、ikuraさんにとっても歌いやすく最高のパフォーマンスが発揮できる環境だったようです。
ライブの構成自体はロサンゼルス単独公演や日本のZepp Haneda公演と同様だったため、ここでは省略させていただきます。
印象的だったのは、会場の造りなのか、著者が確かめることができた環境でさえ観客の反応が大きく聴こえたことです。ikuraさんがメッセージを読む際にはお立ち台に座って読んでおり、これは他の公演とは異なる演出でした。
アンコールでは「夜に駆けるまで」まで盛り上がり続け、熱狂の渦に包まれたままライブは終了しました。
ザ・ウォーフィールドでのライブは、YOASOBI及びバンドメンバーにとっても、そしてファンにとっても、忘れられない特別な夜となったことでしょう。
現地の声
- YOASOBI!! 最高だった。ikuraはステージ上でエネルギーをたっぷり注ぎ込んでいて、すごくクール
- 素晴らしいコンサートでした。私が望んでいたもの以上のものがすべてありました。ありがとう
- YOASOBIのライブは最高でした本当に楽しかったです。NHKのインタビューも受けました。あまり動画を撮るのは好きではないのですが、アンコールの時に少しだけ撮りました。
- よし、YOASOBI は私が今まで行ったコンサートの中で本当に最高のコンサートだった(今のところ!!)
- 映像は特にすばらしかったし、会場もそれほど大きくなかったので、本当によく見えました! (3D メガネがうまく機能しているのを見たのは今回が初めてです)
- アンコールまで夜に駆ける歌わないとか。焦らしの極み。楽しかった。明日からまたがんばれそうだー
- YOASOBI次回はもっと大きな会場でお願いします。私と文字通り 20 人以上の地元の友達はチケットが足りなかったため確保できませんでした
- YOASOBIに会いに行ってきた!すごいパフォーマンス楽しかった〜 完璧にベースお姉さんに惚れちゃったよ。かっこよすぎ!
- YOASOBIのライブは完璧だった
- ikuraはとってもかわいい Ayaseは雰囲気がある 、ショーをありがとう!!
最後に
YOASOBI北米ツアーが終わってもう1ヶ月を過ぎましたが要約まとめ記事を書き上げることが出来ました。
改めて振り返ってみると、海外でも現地のファン、マスコミ等をにぎわすYOASOBIは段々と存在感を増していっていることが感じられます。
ファンとして十分誇らしいですが、一つお願いとして十分海外にもYOASOBIが観たいファンが、設定会場以上にいることを関係者は心得ておいて欲しいです。
今のYOASOBIをなるべく多くの世界各地の観客に見せてください。
この記事を読んだ方も是非、ライブのYOASOBIを観てください、きっと満足しますから。
それでは最後まで読んで頂いてありがとうございました。ご意見、ご感想、記事への不満があれば著者である小林三郎のXに書き込んでください。